昆虫食民族の野球

昆虫食民族は飛んできたものをとらえる

チームとは積み重ねなんやなという話

ヤ4-1阪

 

中尾と河田コーチの話

 

 

前言うてたことの焼き直しみたいになるんですけど、中尾が投げてた18年ってホントに一軍で放れるピッチャーがいなかったんですよ。

例えばビハインド中心とはいえ中澤さんや風張が高めの防御率でそこそこのイニング消化してたりするんですけど、ほかにも寺島梅野やケガ明けの由規館山みたいな「ほかにいなくて回ってきてる」と見えてしまうようなローテの谷間があったりするし、そもそもライアンが5月までいなかった。

結局この年はカラシティーとハフの第二先発や原・高橋奎二の台頭でしのいだんですけど、まあそういう中で接戦取るには勝ち継投でなんとかするしかない。近藤さんや石山和尚と共に、三連投も上等とばかりに投げた中尾はそのあと肩を壊して二軍暮らしを続けました。

 

ケガしたあとの中尾ってちょっとフォームも変えてステップ調整して、これまでのようにはできないけれどそれでもなんとか生き残ってやろう、みたいな感じがあって。それがたくましくもあり、今から思えば少し痛ましかった。

でも、彼の頑張りが無かったら15年から21年の間は5年空いてたんですよ。何人かの選手はアレが無かったらAクラスすら経験していない。広島戦で初ホームラン打った村上も、阪神戦でテキサスヒットをツーベースにした塩見も今年が二度目のAクラスです。

 

 

あと2018年の話をするなら、いま広島にいる河田コーチが走塁のことをかなりしっかりやり始めたんですよね。

number.bunshun.jp

手ごろな引用先が見つかんなくてアレなんですけど、山田が初回にやった体反転させて右手でホームベース触る、あのタッチ避けのスライディング*1も河田さんがキャンプで散々やってたやつです。

今の山田はどうも足が悪いらしくて、あのシーンも打球のわりにホーム到達が遅いしタイミングそのものはアウトに近かった*2。でもそこからセーフもぎ取ったところに河田コーチの残したものがあるのかなと。

 

河田コーチは二年連続最下位の去年に退団して、中尾はファーム成績が悪化したまま戦力外になりました*3。ただそういった人たちが、荷物と一緒になにもかもを引きあげて去っていくわけではないはずです。

 

要するに誰かがチームから居なくなる日まで積み重ねたものの上に今のチームがあるんかな、と思いますね。屋宜や菊沢が回したファームから今年金久保がでてきたのなんかはそれをよく表してます*4

 

なんというか、ありがとうじゃ浅いんですけどなんかで感謝を伝えられたらええなーって。

 

*1:これ確か西浦も中日かSB戦でやってたはず

*2:たぶん追いタッチ気味になったこと、あと山田が避けてタイミングがずれたことで空タッチの可能性を否定しきれなかったのかなと思ってます

*3:河田コーチは一応古巣でヘッド就任の栄転だし、ひょっとすると中尾も育成再契約があるけどね

*4:今年で言えば歳内や蔵本の役回りでもあったと思う、下と丸山には頑張ってほしい